#つくりおき

一人暮らしをする男性の雑な料理たち

牛丼→スパゲッティ

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洒落た食材として名高いパスタの類ですが、旧来庶民の間で親しまれており、すなわち手頃かつ手軽なものなのです。僕は id:UDONCHAN

うどんは茹でた後冷水で締めて、暖かくして食べるなら再び湯で温めたり、また気温や湿度がグルテンの機嫌に左右されなかなか気難しいのです。一方、パスタは寛大で懐が深く母のような様相であります。日は暮れるし、腹は減るし、その上もうどこへ行つても、つまはじきにされるであろうし――こんな思ひをして生きてゐる位なら、一そ川へでも身を投げて、死んでしまつた方がましかも知れないと思っていた僕の前に現れた救いでした。うまいうまい。

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ソースは前回の牛丼を活用しました。フライパンにオリーブ油をいれ鷹の爪、椎茸とともに牛丼の頭を炒めていきます。

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パスタは DE CECCO のNo.10で、今回はフライパンで長めに火を入れる前提だったので、茹で時間は5分ジャストです。和風パスタの場合は湯で時間は割と長めです。いつものようにソースに茹で汁を加えて気合で乳化させてください。

追加した食材がともかく仕事をしました。椎茸は旨味をブーストし、カイワレは爽やかさを呈しました。

こうして美味いものを安く作って食べて幸福を感じるべきなのかもしれませんが、何が幸福なのかそれがわからないのです。ひどく内気で、羞恥心が強く、生活力が弱く、このような人柄で一人きりの孤独な暮しをしているとどんどんひどくなっていくように思えます。自己卑下が執拗で、感傷癖とも思えずいささか煩わしくさえあるかもしれませんが、他人の幸福が気になって仕方がないのです。ぼんやり野面を眺めながら、このまま霧のように消えてしまいたいと思いました。サンキューでした。