あけましておめでとうございます。
片山です。いつのまにか2018年になってしまいました。今年もよろしくおねがいいたします。
みなさまの2017年はどうでしたか。
自分は2017年はつくりおきにてホヤの記事や、ウマヅラハギ、野菜などについて書きました。
2018年最初はぶりしゃぶです(つくったのは大晦日)。
ぶりしゃぶは、ぶりという冬の旬の代名詞と、しゃぶしゃぶという高級料理を合わせた魅力のある食べ物で、近年、ぶりといえばしゃぶという風潮が冬に高まることが知られています(図1)。 特に2007年末から流行しだし、2014年には昨年の倍まで増えています。
ぶりしゃぶは、要するにぶりの刺身を温かいスープにくぐらせて食べるものですが、大きく2つに分かれます。
昆布だしでとったあっさりめのスープか、ぶりのアラで炊いた濃いめのスープにするか。
これは好みですが、いいポン酢があってほかにも濃いめの食べものがあるなら昆布だしがいいかな、と思います。
ポン酢についてはここを参考にしてください。
www.on-the-slope.com
ぶりでも鯛でも出汁をとるときは魚臭さをとる方法として、塩を振ったり、霜降りにするなどが知られています。
今回は、もともとのぶりのアラがあまり生臭さを感じなかったので、霜降りにするとしないでどれくら味が変わるかを確認してみます。
1.鍋のサイズが違うので沸き方は違いますが重さはだいたい同じです。
2.左側の鍋を霜降りにします。熱湯をまわしかけて切ります。けっこう白く濁った水がでてくるのでこれを捨てる。
こうなります。
3.水を等量入れて30分ほどぐつぐつ煮立たせます。
アクは霜降りしていないほうがよくでますが、色は同じ感じ(比較した写真は撮り損ねた)。
味としては、霜降りしたほうがあっさり上品め。していないほうは、魚感があって濃い印象でした。
今回はもともと生臭さを感じなかったので霜降りする必要はなかったかもしれませんね。
たいていのレシピでは当然のように霜降りするとなっていますが、これによって脂と味わいも落ちることは知っておくとよいと思います。
さて、アラを煮立てている間に身を用意します。
スーパーで、ぶりしゃぶ用のサクは430円/100gでしたが、皮付きの煮物用は321円/100gでした。
大きな骨があるので包丁でまさぐってとっていきます。皮はがんばって引きましょう。包丁で身の端を皮の際まで切って、皮と身の間に斜めに固定し、はじっこの皮を引っ張りながら上下に動かすイメージ。コツは、皮を切らず、身の上側に包丁が持ち上がらないような角度をキープすること。言葉では伝わりにくいので動画などを見ましょう。これが学習の高速道路っぽい*1
これをそぎ切りにします。
今回は350gくらいの塊を用意しました。けっこう脂っこいのでアラサーの自分は120gくらいで満足しそうだったので参考にしてみてください。1人約400円です。
本日の鍋デッキ。
ミニハクサイとしめじと長ネギ、ゴボウと紫ニンジンです。この紫ニンジンがのちに悲劇を起こすことになります。
煮始めている間、すこし時間があったので余った紫ニンジンとゴボウとブリの切れ端や皮の部分できんぴらをつくります。
お酒で蒸し炒めして、醤油とみりんをかけるだけ。
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こうなりました。
美味しいのですが紫にんじんの紫は非常に広がるので、茹でたり炒めるのはつらいことがわかります。
生のままスティックサラダにするか、蒸すのがよさそうです。
はい。そろそろできてきています。
これは反省ですが、これくらい野菜をいれると鍋がいっぱいになってしゃぶしゃぶすることができません。
野菜をさらったあとに、昆布だしを足してなんとかしゃぶしゃぶすることができましたが、お店で提供するときはどうするのか気になります。
最初に出汁でブリシャブだけして、つぎに野菜を茹でると待ち時間が長いように思えます。 野菜を下茹でしてすぐ食べれるようにしておくか、謎です。だれか鍋のうまい店に連れて行ってほしい。
そして汁は深い暗黒の色に染まっています。これが2018年を象徴する色、とてもいうのだろうか。
とはいえ、脂ののったぶりをしゃぶしゃぶにすると、口の中で温まったぶりから旨味が染み出しつつ、そろりと噛み切るとひんやりしたなめらかな舌触りのグラデーションがすごい。旨味を、温度の高低差と食感で彩ったぶりしゃぶのユーザエクスペリエンスはぜひ体験してみてください。
このように、新しい料理や食材を試すことに失敗はつきものです。
2017年、みなさまは料理でどんな失敗をしましたか?失敗していないということは、もしかすると挑戦していないからかもしれません。
ご家庭では失敗しても、たいてい笑い話で終わります(ただし毒物や食中毒には注意。特に、同定していない魚やキノコ、自信のないときの低温調理を幼児や高齢者などの高リスク者に提供することはやめましょう)。新しいことに挑戦すること、学習すること、五感をつかうことの練習にぜひ料理していきませんか?
ここに、アラサー独身鍋奉行七番勝負。はじまります*2。