#つくりおき

一人暮らしをする男性の雑な料理たち

柿酢おき

つくりおきブログに書くのはたぶん初めての id:rikoです。つくりおき Advent Calender 2022 12日目を担当します。

昨日の記事は id:kiryuanzu さんの魚料理の探究おき でした。漁業資源があるのは羨ましいです。私も釣りやってみたいなあ。

なお「12月12日は電池の日」と書きましたが、バッテリーの日でした。すみません。 zatsuneta.com

さて、この間、新潟でよく行く居酒屋にいったら店員さんに柿をもらいました。 なんか、新潟の人は食べ物くれがちな気がします。

r.gnavi.co.jp

新潟のローカルアイドルNegiccoの記事なのですが、この記事でもカジュアルにおすそ分けが行われており、実際、わりとこういうノリで食べ物がもらえます。ちなみに、Negiccoのライブではサトウのご飯とかお餅とかもらえるし、朝日山のお酒が振る舞われたりします。

ところが、せっかくいただいた柿なのですが、ビニール袋に入った状態でキャリーケースに入れて持って帰ったところ、家についたらつぶれてました。これを完全につぶしてヘタと皮を取ってシャーベットにするという線もあるけれども、そういえば「柿酢」というものはどうやってつくるんだろうと、ふと思いついたのです。

私は酸味が強い辛口のポン酢があんまり好きではなく、秋田の「シバポン」という甘口であまり酸っぱくないポン酢を愛用しております。これが柿酢ベース。

柿酢って自宅でも作れるものなのか検索してみたところ、だいたいのレシピが「消毒したビンに柿をまるごと入れてガーゼかキッチンペーパーでフタして適宜かきまぜながら放置」みたいな感じで、思いの外単純でした。 もっと他にコツとかなんかないのかと思ったけど、カビと虫にだけ気をつければ皮やヘタについた酵母で自然に酢になるらしい。

ということで、柿2個が入りそうなガラス瓶を近所のダイソーで買ってきて、消毒用アルコール不足の時期に代替品として売られてた度数が高い焼酎で消毒し、潰れた柿をそのまま入れてキッチンペーパーでフタしました。あの手のお酒、食べ物系の消毒につかえて便利だからもっと買っとけば良かったな。

おいてみた

理屈としては、柿の糖分を柿のヘタや皮についてる天然酵母でアルコール発酵させ、さらに酢酸発酵させるという流れになります。

アルコール発酵は嫌気性だから最初1-2日はそこまで撹拌せず静かに放置し、水分が上がってきてアルコール発酵しだしたらアルコールにちゃんと柿が浸かるようにしてカビや雑菌の繁殖を防ぎます。酢酸発酵は好気性だからその後はよく混ぜると良いですね。

2週間おいた状態

こんな感じになりました。 最初の2日目ぐらいまではちょっとアルコールっぽい匂いがしましたが、今匂いを嗅ぐとちゃんと酢の匂いがする。本当は1ヶ月以上寝かせるものらしいけど、現時点でも酢です。酢なので電池にもなります。(伏線の回収)

味をくらべてみました。

この中ではリンゴ酢に一番近いかも。ワインビネガーとか穀物酢の喉にツンと来る刺激がなくてまろやか。だけど、レモン汁と違って酢特有の香りはあります。今のところ熟成不足で酸味は足りませんが、このまま発酵進むとお正月ごろにはちゃんと酢になってそう。完全に酢になったらフィルターペーパーとかで濾して、煮沸して発酵を止めると1年ぐらいは常温で保存できるらしいです。

結論として、柿はおいとくだけで酢になります。 使うものはよく熟した柿だけ、計量は一切不要で柿が入るサイズのビンを用意するだけ。柔らかい柿なら包丁使わず手で潰して投入できるし、家で作れる調味料の中ではもっともシンプル簡単かも。作る季節が秋冬だから他の保存食にくらべても格段に管理が楽だと思います。

なお、アルコール発酵の段階で渋み成分のタンニンが不溶性になるから渋柿でも同じ作り方で大丈夫らしいです。家に柿の木があって持て余してる人とかは仕込んでみるといいかもですね。

明日は id:decobisu さんです!