#つくりおき

一人暮らしをする男性の雑な料理たち

京都風ソロ芋煮の試み

こんにちは。福井県出身の片山です。
大阪の大学に入学したてのころ、人と話をしていて出身は福井ですと言うと、そんな遠くからよく来たね、と返されることが数回ありました。よくよく聞いてみると福井を福島と混同しているか、東北のひとつだと思っているようでした。隣の隣やぞ。

その本物の東北には、芋煮会という素晴らしい食文化があります。 秋、川原などで薪を燃やして大きな鍋でサトイモ(里芋)を煮てみんなで囲んで食べるという芋煮会です。ただ食べるだけでなくコミュニケーションの場にもなっているそうでイモニューケーションという言葉もあるらしい。ほんとか?さらに、地域ごとに呼び名や具材、味付けが変わってそれぞれがプライドを持っているのもよい。一部で張り合ったりもしているようです。

ja.wikipedia.org

ここらへんはWikipediaがなかなかおもしろく書かれています。

自分は、山形に長く住んでいた同僚や、かつて住んでいたシェアハウスの同居人である、山形で学生時代を過ごしたご夫婦から芋煮を何度かごちそうになったことがあり、この山形流しか知らないのですが、たいへん美味でした。

中央市場そばのシェアハウス屋上で食べる芋煮です。火は、いい。
山形風ではマルジュウという甘めの出汁醤油が欠かせないそうです。

さて、芋煮といえば東北ではありますが、サトイモはたいていのところでとれるものだし、むしろ、粘土質の土壌が多い関西でこそ美味しいものがつくれるのでは、と思い、ここに京都風芋煮に挑戦することにしました。

それでは早速やっていきます。

材料

・サトイモ。メインです。粉っぽいものよりも粘りがある赤芽か土垂れがよい気がする
・牛肉(今回は30%オフで100g250円の小間切れ150g)
・ゴボウ
・菊菜
・豆腐
・割り下 (甘めの醤油とみりんとお酒を1対1対1 ) ・卵
・グラニュー糖(ほんとはザラメ糖がいい)

材料を切ります。里芋を剥くのはたいへん。最近はピーラーがあると便利そう。
里芋は火が通りにくいので蒸します。横着して電子レンジ600Wで8分くらい。

整いました。

つくりかた

察しのよい方は気付いたと思いますが、今回試してみる京都風芋煮とは、サトイモを使ったすき焼きです。
自分が京都で大学院生をしていたころ、学校祭に金魚すくいを出店してぼちぼち稼いだことがありました。その打ち上げとしてモリタ屋という京都の老舗で1人1万円近くのすき焼きを食べたのが京都風すき焼きとの出会いです*1。 三条木屋町を上がったところ、細い石畳を抜けて入った建物の鴨川の見える和室で仲居さんが焼いてくれる異様にうまいすき焼き。その手順を参考にします。

今回は炉ばた大将をカセットコンロとして使い鋳物鍋でやっていきます。

1.鍋に砂糖をぱらりと入れる

京都風なので鍋に油をひきません。 ほんとうはザラメ糖を入れるのですが半端に余っていたグラニュー糖をつかいました。

2.火にかけて砂糖がとけてきた段階で肉を置く

・・・はずだったんですが砂糖のせいかあまり解けなかったので適当なところで。 肉がいい音をあげて脂の香りが立ちます。そこに割り下をまわしかける。

3.溶き卵にとって食べる

ほかの具材を入れて蓋をして火を通して食べる。うまい。

いい感じに火が通ってサトイモもねっとりと味が染みて美味しい。

反省点

美味しいし意外と手軽。サトイモは、もしかしたら皮ごと蒸しあげて入れたほうが煮汁が染みやすくてすぐ食べれて美味しいかも。そして、1人8玉は多すぎた。1人3-4玉で十分な気がする。あとはキノコか長ネギがあるとよさそう。
ただし、ちょっとすき焼き的すぎたかも。あと豆腐じゃなくて湯葉を入れるとか、そもそもエビイモを使うとかすると京都っぽくなりそう。東北にならって鴨川で火を起こしてつくると美味しいのは間違いないので火を使える鴨川芋煮特区をつくってほしい。

というわけで、みなさまもお住まいの地域のご当地芋煮、考えてみませんか?

以上、滋賀県在住の片山がお送りしました。

この記事はつくりおきアドベントカレンダーの7日目の記事です。 adventar.org

昨日は necomimii さんのこの記事。 necomimii.hatenablog.com

明日は toya さんです。

今年はつくりおきでこんな記事を書きました。ちょっとは料理の幅が広がったかな。

tsukurioki.hatenablog.com

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去年のアドベントカレンダーではこんな話をしました。

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*1:金魚をすくってくださったみなさまありがとうございます。余った金魚はいまも実家に住んでいます