明けましておめでとうございます、id:equal_001 です。
何やら2021新春お雑煮バトルが開催されていたのでエントリーします。
去年引っ越してからキッチンがめちゃくちゃ広くなったので今年は2品作りました。
北の雑煮
まずは一品目、正月に道南地方で食べられている鯨汁です。
私の地元が道南なので毎年食べてました。今年は感染症対策で帰省しなかったので初の鯨汁作りです。
煮崩れしづらいミンク鯨を薄くカットして2回位油抜きします。鯨本皮部分はほぼ脂で身体に悪そうだけどDHAやEPAが豊富なので実は身体には良いです。
鯨の他には山菜や根菜が入ります。親にどんな材料を入れているか聴いてみたら「その年の気分で!」とのこと。年に一度しか作らない料理を気分で決めれるのちょっと贅沢な気がしませんか。
これに出汁、醤油、味醂、酒で煮込み、砂糖と塩少々で味を整えたら完成です。
油抜き工程以外は普通に切って煮るだけなので簡単。
鯨独特のクセがありますが、私は鯨汁が大好きです。 身体の芯からあたたまる食材がたっぷり入っていてまさに冬の料理という感じがします。
何故お正月に鯨肉なのかというと、昔道南地方ではニシン漁が盛んで、鯨が来るとニシンが岸に寄ってくるという理由で豊漁を願って鯨を食べ始めたらしいです。
南の雑煮
二品目、正月に沖縄で食べられている中味汁です。
豚のモツの下処理が大変で、脂が殆ど浮かばず汁が透き通るまで下茹でしないと中味汁としてはアウトです。判定が厳しい。
先人の知恵により、茹でる→メリケン粉(小麦粉)でもみ洗い→水でもみ洗いの手順を踏むと4~5回で綺麗になります。ボイル済みのモツを買ってもこのくらいかかります。時間がかかるのでラジオとか聴きながらやることをオススメします。
材料は少なくて、豚モツ、乾燥椎茸とその戻し汁、つきこん(イナムルチ用の白いこんにゃくが用意できなかったので今回は灰色のやつ)、かつおだし、塩だけ。家庭によってはかまぼことかも入れるみたい。食べる前にすりおろし生姜を入れて完成。
うちなーんちゅからも美味しい!の言葉を貰いました。やったぜ。
沖縄では年末に豚を潰して食べる習慣があるらしく、新鮮なモツを使った汁物=中味汁が正月のご馳走になったらしいです。祝い事があるときにも食べられてるみたいです。でも作るのが大変なので最近の人はオキハムのレトルト中味汁を食べるらしい。
以上、南北雑煮でした。
余談
地域によって食材の使われた背景が異なるので雑煮って面白いですね。雑煮から学ぶ土地の歴史本とかあったら読みたいなと思ったら既に存在してました。世界は広い。
お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック) | 粕谷浩子 (監修), dancyu編集部 (編集) |本 | 通販 | Amazon