- id:ujihisaです。皆様は過去のパンの記事をお覚えでしょうか。
あれから試行錯誤した結果、労力を同じに保ったまま品質だけを向上するversion 2相当のものを開発しました。
前回の記事をすでに読んだ人向けの差分
- オーブン温度を420Fから470Fに引き上げ
- 生地をボウルから取り出す前に、生地上面にも打ち粉をかける
- オーブンでついでに何か他のものも料理する
- イーストはほとんど入れない
- はさみでクーペいれる
材料
- 小麦粉 (500g)
- だいぶなんでもいい。最近は主に白中力粉250gと全粒粉250g程度を使用
- 小麦粉 (打ち粉)
- 意外に多い。推測するに100g超え
- 水 (400g = 400ml)
- 塩
- ちょっぴり (雑に2g ~ 8gの間)
- ドライイースト 1tsp
- 2g ~ 4gの間。入れ過ぎないよう注意
- 砂糖 1tbsp
- 塩よりちょっと多いくらいの感じ
- オーブンに入れたい料理、何でも
- 野菜をざく切りしてオリーブオイルかけるとか、鶏肉とか、とにかくなんでも。次の日の弁当に便利
レシピ
- 生地をつくって蓋して長時間室温のまま寝かす (最低7時間、冬ならもっと長い方がよさそう)
- オーブンに入れる盆・生地・自分の手にたっぷり打ち粉して、盆にとりだして軽く成形
- 打ち粉さえしてたらベタつかないので、洗い物は楽勝
- 盆の上にアルミなど敷いておくとさらに洗い物が楽勝
- オーブンを470Fに余熱。パンと別にオーブンで焼く料理も入れる
- オーブン内に別料理が入って470Fを保った状態になるのを確認
- パン生地に軽く水をふりかけ、さらに生地上部にはさみで深くクーペ (切れ目)を入れる
- クーペで画像検索すると便利
- オーブンに入れて最低25分加熱 (熱いパンならもっと長く)
- 10分くらいしてから450Fに落とす
- (よくやり忘れる、そしてそれでもだいたい大丈夫)
- オーブンから取り出して30分間放置して冷ます
- この間も中身の料理が進行中! 必ず放置
- パンをスライス。食べきれない分はziplocに入れて冷凍庫
- つくりおき
- オーブンに一緒していた打ち粉は良い焦げ目がついているのでziplocで冷凍保存
- ホワイトソースやルー作りに便利
オーブンに一緒に入れるのは、たとえば鶏肉に適当に挽きたての黒胡椒・ガーリックパウダー・エルブ・ド・プロヴァンスなどをかけたものなのが実用性が高い
Roasting chickens in the same oven worked very well pic.twitter.com/dC6tO61KGl
— ujm (@ujm) 2016年6月22日
生地の寝かす前から寝かした後へのふくらみの変化、成形などは以下が参考になります。
Current status pic.twitter.com/vHDiE5u8rl
— ujm (@ujm) 2016年6月18日
パンを冷ましたあとのスライスは、バゲットの場合は以下の方法 (フランス式) が実用性が高くてかなり便利です。
焼いたあと30分後ならこのままでもよいけど、普段はここからさらに水分補給してから二度焼きして断面もパリパリにするととても良いです。ここで注意すべきことは、中途半端に加熱するのは厳禁で、強気で焦がすくらい一気に二度焼きしなければ最高の状態にならないことです。トースターは十分に余熱してから、強い茶色になるまで長めの時間加熱するのがポイントです。
根拠
パン、特にバゲットを焼くときはオーブン内の温度と湿度が大事です。温度に関してはオーブン内に石を置くことで、オーブンをあけてパンを入れるときの温度低下を抑えるテクがあります。また、スプレーなどで水分を補給するテクもあります。ところが、同時に別の料理もオーブンで行うことで、両方の問題を同時に解決することができます。さらに、これがそのままその日のおかずや、あるいは次の日のための作りおきになります。家庭でのパン作りにおける革命的発見なのではと思います。たぶんこれでノーベル賞みたいなものも受賞できる気がします。
パンのスライスは熱いときも冷めて乾燥したあともどちらも高難易度です。冷めているのにしっとりとしているタイミング、これが唯一のスライスの好機です。このときにかならずすべてのスライスを終えるようにしましょう。
焼いたあとのパンを塊のまますぐに紙と袋で包むことによって、スライスする時期を遅延させることもできます。この手法で焼いたバゲットを友人宅に持って行ってスライスしたことがあります。スライス時の香りの広がりをみんなで共有することができ、確実にモテます。以下は、スライスしつつモテまくっている様子です。
なお、個人ブログでもこのパンversion 2を紹介しています。英語の方が読みやすい方はそちらをごらんください。
次回予告
バージョン3を鋭意開発中です。ここからイーストすら使わなくなります。天然酵母やSourdoughなどでぐぐると詳しいことがわかると思います。