#つくりおき

一人暮らしをする男性の雑な料理たち

鍋のパターン:甘鯛と壬生菜のちり鍋

こんばんは。片山です。今日はみんな大好きな鍋について書きます。

鍋は不思議な食べ物です。調理道具そのものでもあり、料理名でもある。

こんな料理はほかにはあまりありません。台所を見渡してもその道具が料理名になるものはなさそう。お好み焼きやろうよとはなっても鉄板やろうとはならないし、「ざる」がざるそばになるのはそば屋だけ。

まあ、ごたくはともかく鍋は美味しいし暖まるし、時間はかかるけれどゆっくりできるのでよく作っています。 今年は豊作すぎて安くなっている野菜をおいしく食べるためにもよいので最近のパターンを紹介します。

水炊き・ちり鍋

由来も定義も謎ですが出汁をとる食材を煮出して手元でポン酢や調味料をつけて食べる鍋のこと。キムチ鍋、味噌鍋とはちょっと違います。ちゃんこは境界。 基本は鶏ガラや手羽元で博多風水炊きにするか、魚のアラを炊いていわゆるちり鍋にします。

手羽元を30分くらい煮てもいいし、時間があれば鶏ガラを買ってきて血を洗って2時間ほど水を足しながら煮てもいい感じに出汁が出ます。塩で味をつけて最高。 魚のアラを煮るのもありです。スーパーで鯛の頭とかいまだとぶりのアラが安く売っているのを煮ていってもおいしい。

アラからの出汁の撮り方についてはこんな記事もあります。煮詰めればよいというものでもないとのこと。 engryouri.net

煮出すときには塩をするとかしないとか、強火で沸かすかどうか、炙っておくとか背骨を割っておくとかいろいろやり方はありそう。個人的に大切なのは、食卓に置く鍋とは別の鍋でつくって、ざるで濾して小骨やうろこが入らないようにすることです。

出汁をとったら、具材をいれます。肉・魚・野菜・きのこ・豆腐・白滝など。豚肉や薄切りの魚は野菜が煮えてからさっとだけ、分厚い鶏肉や切り身はよく火をとおしてて食べる。

野菜は、白菜と春菊が好きですが、ほうれんそう、べか菜、ネギ、小松菜でもたいてい大丈夫。レタスやキャベツもありです。元気があると、鶏ひき肉に塩コショウと卵をいれて混ぜて、スプーンでそいでつくねにしています(卵黄だけのほうがまとまって美味しいけれど、卵白を持て余すので・・・)。ダイコンがあれば、食べる直前にダイコンおろしをどかっといれてみぞれ鍋にするのも美味しい。 みぞれ鍋

あとはもしゃもしゃ食べるだけですが、手元の器で柚子胡椒やポン酢、もしくは塩をかけて味をつけるのが好みです。特に、自分でつくった出汁をきかせたポンズはかなり鍋パフォーマンスを高めます。

自作ポン酢についての記事はちょっと前に書いています。簡単なのでみんなマイポン酢をつくってバトルしましょう。

www.on-the-slope.com

しめはご飯かおうどん。最近はお米を炊くのを横着していてうどんが多め。

ここまでが基本パターン。
今回は、スーパーで350gほどの小ぶりな甘鯛を1000円で買えたのでこれでやっていきます。キロ3000円と考えたらなかなか高級。

甘鯛と壬生菜のちり鍋

甘鯛・ぐじ
甘鯛
本によると甘鯛は京都や福井ではぐじと呼んだりするそうですが、福井で18年育って京都で大学院生活を送った自分の生活圏では甘鯛が話題に出ることがなかったので聞いたことはありません。若狭の高級ブランドで若狭ぐじ極というものもあって気になる*1

はい。ぬめぬめしています。 これをさばいていくのですが、まず、甘鯛はうろこが身からはがれにくく身もやわらかいので難しい。うろこはすき引きにしますがよく切れる包丁じゃないとなかなか危ないのでご注意を。

すき引きされた甘鯛
すき引きされた甘鯛

また3枚におろすときは半身をとったあと、中骨をうえにしたまま切るのがよいとうちで一番高い料理本であるすしの技術大全に書かれています。最近はYoutubeでもいろいろ動画があるのではじめての魚をさばくのも取り組みやすい。

すしの技術大全

すしの技術大全

三枚におろされた甘鯛

こうなりました。

そんなこんなで3枚におろしたら身は薄く塩してキッチンペーパーにくるんで冷蔵庫にいれれておきます。アラは30分ほど昆布を漬けておいた水から弱火で煮込んでいきます。 甘鯛のアラを煮る ちょくちょく味をみていくと、どんなふうに出汁が出ているかわかる。甘鯛はなかなか上品な感じ。鯛よりは旨味は弱めかも。あるいは量が足りないのかもしれない。

整ったら野菜を準備。今日の鍋デッキは壬生菜をメインにしてマイタケ、シメジ、豆腐。 鍋デッキ リザーバーとして春菊が冷蔵庫に控えています。 (これはあとで食べて思ったのですが、甘鯛の身についている黒いのは筋なのでちゃんと外しておく必要がある)

こうなります。 鍋

身は薄切りに、ねっとりしていてなかなか切りにくい。つまみ食いでもうまい。 甘鯛は、刺身でもねっとりとほのかな甘みもあっておいしいし、しゃぶしゃぶにしてもよい。しっかり火をいれてもほくっとしていい味出る。さすが高級魚。 煮

いっぽうの壬生菜は、歯触りはシャクシャクしておいしいけれどちょっと青い味がしてあまりこの淡泊なスープには合わないかも・・・。濃い目の醤油・味噌系にはあいそうです。最近は、白菜がものによって味が全然違うなあ、と感じています。おいしい白菜はほんとおいしい。

そんなこんなで最後はうどん。ちょっと醤油をいれて蒸し茹で。当然おいしい。 締めのうどん そんなこんなで鍋で野菜と魚を食べ続けてお酒を飲んで時間が過ぎていきます。 またみなさまもおすすめ鍋デッキを教えてください。

まとめ

鍋は調理道具でもあり料理名でもあるとはじめに書きましたがバレンシア語でフライパンを意味するパエリアは近いかもと思いつきました。どちらも料理道具をみんなで囲む料理。 これも決まった材料はあまりなく、適当なその日にある海鮮と主食を混ぜ込んで炊いていくプロセスが鍋と似ていて同じ鍋パターン。みんなで鍋やパエリアをするというのは、このコロナ禍のもとではなかなかできないけれど、またみんなで食卓を囲みたいものです。

そんなこんなでつくりおきアドベントカレンダー、15日目の記事でした。

adventar.org

昨日は id:minemuracoffee さんの「ミルクおき」。めでたいですね。生まれてすぐでまだまだたいへんな時期です。 tsukurioki.hatenablog.com 自分も子が飲み残した粉ミルクや母乳を飲みました。思ったよりは悪くなかったけれどごくっとは飲めないなという所感でした。 最近自分のブログでも育児ネタばかり・・・

dai.hateblo.jp

明日は東京で働くアウトドアめなインフラエンジニア id:decobisu さん。置いてくれるでしょうか?

あとがき

今年つくりおきに投稿した料理記事はこの3本。どれも魚介類で今回も魚。意識せずに魚が好きなのかも・・・。とはいえ、いつも魚を食べているわけではなくて、魚介類を食べると嬉しくなってつくりおきを書く確率が高まるだけという気もしています。 年末年始はなに食べようかなあ。それではよいお年を!

tsukurioki.hatenablog.com

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