#つくりおき

一人暮らしをする男性の雑な料理たち

野菜とオーガニックのはなし

こんにちは。片山です。
師走ですね。今日はつくりおきアドベントカレンダーにて野菜とオーガニックについて書いてみます。

(前置き)アドベントカレンダーについて

アドベントカレンダーというものがあります。
12月1日からクリスマスである25日まで1つずつ数えていくためのカレンダーで、これが転じて、テーマ別に1日ごとに記事をにいろんな人が書いていくというものです。
ブログを投稿していく形式は海外では2005年にはあったようで日本でも2000年代後半から広がりはじめQiitaなどで2011年からはいっきに普及しているようです。 Advent Calendar - Qiita

この #つくりおき ブログでもアドベントカレンダーが開始されています。
さっそく25人の精鋭が揃っていて今年も楽しみです。 adventar.org

去年もすばらしいつくりおき記事が並んでいました。

adventar.org

このブログは「一人暮らしをする男性の雑な料理たち」という名目ではじまっています(執筆陣には女性も多数いるのでポリティカリーコレクトな表現ではありません)。
雑とは書いていますがこれは、リアルで生活感があり自然体で食にぶつかっていく人間たちの臨場感と迫力に満ちた記事ばかり。鬼気迫るものがあります。

さて、前置きが長くなりましたが、このブログをみて気になることはありませんか? もちろん、連日うまそうな記事を投稿しているudonchanさんがなにものかであったり、毎週釣りしている人が多いとか、料理とはなんなのか、ということもあると思うのですが、

野菜、みんな食べていません。。

健康を保つために必要かどうかはさておき*1 、旬の野菜は肉や魚とはまた違う、じんわり、ほっとするようなおいしさがあります。 ただ、油と塩の暴力的な旨味やカロリーパーコストを追い求めがちな独身者は食指が動かなかったり、腐らせてしまいそうでとっつきにくいかもしれませんがみなさまぜひ食べてみてください!。

今回は野菜のおいしい食べ方を紹介してみます。

やさいのおいしい食べ方 初級編

1.旬のものを選ぶこと

最近はスーパーに年中、いろんな野菜がおいてあるので野菜がいつとれるものかわからなくなってきています。 じつは野菜には旬があって、旬の野菜はおいしく、かつ、加温などせずとも育ちやすいので価格も安いのです。

ニンジン、ハクサイ、ダイコン、トマト、オクラ、ナス、ソラマメ・・・いろんな野菜がありますが旬、わかります?

旬を覚えるのはひとまず、ナスやオクラ、キュウリなどの果菜類、豆以外の実っぽいものはだいたい初夏から秋。ダイコンやハクサイなどのアブラナ科はだいたい冬ってくらいのところから。いまは鍋シーズンでハクサイやキクナがおいしい季節です。 鍋の美味しい寒い季節に鍋に向く野菜が多いのか、鍋に向く野菜が多いから鍋が普及したのか、不思議ですね。

経済成長期以降は、トマトやキュウリがハウスで暖房焚いて栽培されるなど例外はいろいろあるんだけれど、旬を気にしてみるといい野菜との遭遇率が上がります。 ちなみに、長期間保存できるタマネギやジャガイモなんかの根菜類はまたちょっと違うけれど、それぞれ春から初夏に出回る新タマネギや新ジャガイモの時期は味わいが違うのでまた次の春に試してみてください。
あとは追熟することで甘くなるサツマイモとかカボチャなんかも例外かな。

参考)
旬一覧。キッコーマンさんとかキューピーさんとか調味料メーカーさんがここらへんのコンテンツ力入れていてすごい。 旬の食材事典 野菜 | キッコーマン | ホームクッキング

2.鮮度がいいものを選ぶ

野菜ごとに鮮度の見方は違うけれど、まあ元気っぽいものが鮮度もよくておいしい。
ただし、葉物では緑が濃いものを元気に感じてしまうけれど、薄いもののほうがおいしいように思います。
これは、窒素と光合成が関係あるので各自また調べてみてください。
あとは、追熟でおいしくなるサツマイモやカボチャは別です。

いい野菜をおいているスーパーや八百屋が近くにあるとハッピーです。機会があればファーマーズマーケットにいって農家さんに美味しい食べ方を聞いてみると学びがあります。

あと、平日勤務しているとなかなか気づかなかったのですが、最近の気づきとして、スーパーにいいものがおいてあるのは、午前中。
目利きの主婦層ががさっと買っていくのでしょうか。日が落ちてからはよいものが減るように思えます。 これは特に鮮魚で顕著ですね。
独身平日勤務男性の方はネット通販など利用して野菜を購入してもよいかもしれません(ステマ)。

3.シンプルに調理する。

はい。ここまででおいしい野菜を手に入れることができたら勝利は目前です。

おいしい野菜を仕入れることができたらシンプルな調理法で大丈夫。 最近はサラダミズナやダイコンなどでも生で食べることができる品種も増えているのでとりあえあず生でかじってみるのもオススメです。

薄い油をひいて炒める。

レンコンにじっくり火を通すと、香ばしさとほっくり感が立ち現れてきます。主役です。 f:id:daaaaaai:20171115100800j:plain

これはネギです。じんわり甘い。
23時ごろに帰宅して豚肉を炒めた後にネギにじっくり火を通してからうどんを入れてめんつゆかお好み焼きソースをかけて肉うどんをつくるのをかつて東京で労働していた時にはよくやっていました。

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ニンジンとゴボウなどを炒めて、醤油と砂糖とみりんできんぴらにするのもよいですね。

ゆでてみる。

枝豆。
塩ゆでする。うまい。おつまみだけでなくおかずにもなります。

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コマツナでもホウレンソウでもキクナでもレタスでも、だいたい1分ほど茹でてめんつゆに1時間ほどつけておけばおいしくお浸しにすることもできます。

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みそ汁。野菜をごった煮にして味噌と塩で味をつけるだけ。
出汁はちゃんととると豊かな気持ちになれます。忙しければ顆粒だしでもよいしめんつゆちょっといれるでも十分です。

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この時期のハクサイやダイコン、サトイモなんかは茹でても蒸しても楽しい。

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これはウマヅラハギと煮たダイコンです。うまい。

当時の様子です。 tsukurioki.hatenablog.com

例外はアクを抜くために手間の必要な山菜やタケノコ、アーティチョークとか。
これらは難しいですが独特のうまさがあるのでぜひシーズンに一度挑戦しましょう。

はい。というわけで独身男性でも簡単に野菜を食べることができるんですね。
みなさまも野菜で雑に料理してみましょう。

京都近郊であれば雑な野菜料理ワークショップをやれるのでご興味のある方いらっしゃいましたらお声かけください。スタッフの健康を気遣う会社さんの福利厚生などいかがでしょうか(営業スマイル)

(余談)有機農業の日のこと

さて、なぜ野菜のことを取り上げようと思ったかというと今日*212/8は有機農業の日なんですね。
日本記念日協会認定の記念日で今年で2回目です。 organic-day.com

なぜこの日なのかというと、有機農業推進法の成立が2006年12月8日だったから。

さて有機野菜やオーガニックというと、農薬の危険を煽る健康ビジネスや疑似科学なのではないか、と思う方も(特にこのブログ読者では)多いと思います。 有機農産物であろうとなかろうと、厚生労働省が定めた残留農薬基準を満たしていれば農薬使った野菜を食べても人体には影響ないはずです。

有機野菜は、もちろん慣行農法でつくられた野菜と同等に安全なので、安全かどうかというのは有機農業や有機野菜を特徴づけるものではありません。 ではなぜ有機農業なのか。この有機農業推進法を見てみましょう。

有機農業の推進に関する法律(平成 18 年法律第 112 号)(PDF)

たった4ページなのですぐ読めます。この、良い意味で理念的な法律が超党派で成立したことはすごいと感じますが、それはさておき、ここでは「農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業」を有機農業としています。 農薬を使わないことで土壌の微生物が豊かになったり、生き物がたくさんいるようになったり(そういえば最近はトンボ減っていませんか?)、肥料をつくるために必要なエネルギーや化石燃料を使わないですんだり、肥料や農薬が河川に流出することによる汚染を防ぐということも有機農業の目的です。

農業というものはそもそもが人類による環境破壊ではあるけれど、それの影響を減らしていく。 人口も増えているこの現代社会を、もうちょっと持続可能にしていくためのオーガニックでもあると思っています。 また、個人の主観では、オーガニックの野菜、おいしいことが多いなと感じるのですが、これは、乱暴に言うと、窒素が少なくゆっくり育った野菜はおいしく、有機農業はそういうのが多いから*3。 あとは、有機農業の場合、不健康な個体は収穫期までたどり着けないので、結果的に健康な野菜の割合が高くなるというのもあります。

さらに、有機農業を実践されている方からは、オーガニックとは農業についてだけではなく、自然や人同士のつながりを大事にしていくことだよ、という話も聞きます。

実際に、有機農業者さんの知らない人にも時間を割いて助けてくれるオープンさと、自然と自己への洞察に富むさまがあり、尊敬を持ちます。これは、まだまだ自分のなかでも整理できていないのですが、いたるところで分断とコミュニティの崩壊がみられる現代社会への処方箋として、有機的な人のつながりをもつオーガニックな生き方はもしかすると、ひとつの可能性なのかもしれないと感じています。 有機農業が、初期投資が少なくてすむ持たざるものの生産手段でもあるというのも興味深いです。もちろん、プロとして食べていくにはともてたいへんで大きな努力が必要になりますが、いち消費者としても支援していきたいと思う今日この頃です。

さて、有機農業の日は、オーガニックな野菜を家族や友だちに送ることをすすめているそうです。 持続可能な農業を広めていくために有機農家さんを応援しオーガニックなおいしい野菜を食べて環境のこと考えてみませんか?

コメント

id:y-wood さん コメントありがとうございます!

有機農法の単収は低いはずで、当然環境負荷は高い、儲かるなら称賛するだけ。でも理念で有機が環境負荷が高いことを理解しないのは重症。『鮮度がいいものを選ぶ』きちんと食べ比べているか甚だ疑問。

とのことですが、単収が低いことが環境負荷につながることは、ちょっと見当がつかないのでもし構わなければ教えていただけないでしょうか。
短期的な高単収を得るための高インプットな慣行農法は、肥料過多とそれに伴う農薬の必要性の増加があり環境負荷が高くなりがちだ、とは思っています。

*1:とはいえ健康にも重要ではあるらしいです。 参考)農林水産省の食品バランスガイド http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/

*2:本来ならアドベントカレンダーが投稿されるべき日付は12/8だけれど執筆現在は12/14である

*3:マイナスの要素である、えぐみや苦みは、硝酸態窒素が原因です。硝酸態窒素は肥料の主成分であり植物の体を構成する窒素の過剰施肥により植物の体内に蓄積されます。 多くの収穫量をめざすと、どうしても過剰施肥状態になりがちです。もちろん、有機農業でも過剰施肥をするとおいしくないし、ほかにもいろいろな要素があります。